【9手詰め】桂がない時の迫り方

2024/09/04

実戦詰将棋(9手詰め) 実戦詰将棋(すべて)

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 後手玉に9手詰めが生じた局面です。


美濃囲いを寄せ切られた形から☖9四歩 と退路を広げた所ですが、これは受けになってませんでした。

端玉を詰ます手筋を駆使してキッチリ捕まえてください。

解答・解説は数行下にあります。




解答・解説

初手は☗9三香(下図)から入ります。


これが王手を繋ぐ手筋ですね。

以下、☖同桂 なら☗8二金 までの早詰みなので玉で取るのが正着です。

上図以下、☖9三同玉 ☗8二銀不成(下図)


玉を上部に誘って銀の王手を決めれば定番の詰み筋に入ります。

以下、☖9二玉 なら☗9三銀打(下図)の退路封鎖の手筋から…


上図以下、☖9三同桂 ☗8一銀不成(下図)


銀不成までの早詰みがあるので、逃げるなら☖8四玉(下図)ですが…


上図以下、☗7五銀打(下図)


この銀打ちでガッチリ押さえれば詰み形です。

以下、☖9五玉 なら☗8六銀 ☖8四玉 ☗7五銀右(下図)まで。


☖8五玉(下図)なら…


上図以下、☗8六歩 ☖7六玉 ☗7七銀上(下図)


守備駒の銀を活用して詰みます。

この問題のポイント

桂を持っていれば☗8二金 ☖9三玉(下図)と普通に迫り…

☗8五桂 から上部へ追い出して簡単に詰むんですが、その桂がないので☗8二金 が成立しません。

王手を繋ぐには違う迫り方が求められます。

それを解決するのが初手の☗9三香(下図)でした。

この手の形では「9三」に玉を吊り上げて☗8二銀不成(下図)と迫るのが急所になることが多々あります。

単純な手がダメな時は玉頭に駒を捨てて上部に誘うのは有効です。

手を繋ぐ手筋として類似形でお試しください。

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