先手に凌ぎの好手が生じた局面です。
ただでさえ
- 5九の「飛」
- 5八の「金」
- 7二の「馬」
の3枚が急所に利いてピンチだった所に☖6六角 と4枚目を足されてほぼ必至の状態にされました。
次に☖4九飛成 からの詰めろを受ける手が見えず、実戦はあえなく負けてしまいましたが…
AIで検討したら
「攻め駒を取る好手順があって先手勝勢(1900点)」
と示され、実は勝てる将棋だったことが分かりました。
「5八の金」や「7二の馬」を取りにいく起死回生の好手を見つけ窮地を脱してください。
解答・解説は数行下にあります。
解答・解説
初手は☗2二と(下図)が正解です。
これが絶好の飛車打ちを生む好手で、どう対応されてもピンチを脱することができます。
- ☖同玉
- ☖同角
- ☖3三玉
- ☖3四玉
に分かれるのでそれぞれ解説しますね。
☗2二と に☖同玉 の変化
まずは狙いが分かりやすい☖2二同玉(下図)から。
これには十字飛車が刺さります。
上図以下、☗5二飛(下図)
王手・馬・金取りを決め…
上図以下、☖3二銀 ☗5八飛成(下図)
金を外して詰めろを解消すれば…
上図以下、☖5八同飛成 ☗同銀(下図)
一気に安全になった先手ペースの終盤戦です。
攻め駒も充分あり、寄せ間違えなければ勝てます。
☗2二と に☖同角 の変化
玉で取るとダメなら☖2二同角(下図)が考えられますが…
角の利きが逸れたので…
上図以下、☗5八金(下図)
普通に金を取れば凌げています。
☗2二と に☖3三玉 の変化
「と金」を取れないなら☖3三玉(下図)と逃げる手が考えられます。
この手には金ではなく…
上図以下、☗3二飛(下図)
馬を狙うのが好手です。
上図以下、☖4四玉 ☗4五銀 ☖5五玉 ☗5六銀打(下図)
すぐに馬を取らず玉を包囲し…
上図以下、☖6四玉 ☗7二飛成(下図)
寄り形に持ち込んでから取れば先手勝勢が確定します。
上図以下、☖4八金 ☗同金 ☖同角成(下図)
詰ましにきても…
上図以下、☗4八同玉 ☖5七銀 ☗5九玉(下図)
少し足りず逃れています。
☗2二と に☖3四玉 の変化
逃げるなら☖3四玉(下図)と上へ出る手もありますが…
上図以下、☗7四飛(下図)
王手馬取りを掛ければ凌げます。
上図以下、☖5四歩 ☗4五銀(下図)
合駒に銀を打ち…
上図以下、☖3三玉 ☗7二飛成(下図)
下へ押し返してから馬を取れば先手勝勢です。
上下から迫られて受けが難しいですね。
上図以下、☖4八金 ☗同金 ☖同角成 ☗同玉 ☖5七金(下図)
もし指すなら詰ましにいくくらいですが…
上図以下、☗5九玉 ☖5八銀(下図)
先ほどと同じように飛車を取れば逃れています。
精一杯迫っても…
上図以下、☗5八同銀 ☖4八金打 ☗6九玉(下図)
「7八の金」が良い働きをして届きません。
今回の反省点
最後まで頑張らず「受けがない」と諦めたのが反省点です。
冷静に自玉の詰みを読み、最低でも
「馬か金がいなければギリギリ大丈夫かも…」
と気付けないとダメでしたね。
技が掛かりやすい形だったのに☗2二と(下図)が全く浮かばなかったのは痛かった…
先の読み筋はどうであれ、最後まで頑張る意気込みは必要ですね。





















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