後手玉に13手詰めが生じた局面です。
「４五の銀」が邪魔で詰まないと思ったら、取りながら詰ます上手い手順がありました。
シンプルに上部へ追い出した後、６手目の応手で読みを打ち切らず、７手目の好手を探すのがポイントです。
タダ捨ての手筋で手を繋いでください。
解答・解説は数行下にあります。
解答・解説
初手は☗３二飛（下図）から入り…
上図以下、☖１三玉 ☗２五桂 ☖２四玉 ☗３六桂（下図）
自然な王手で迫ります。
以下、☖２五玉 や☖３五玉 なら☗２六金（下図）までの早詰みなので…
☗３六桂 は☖同銀（下図）と取るしかありません。
こうなると有効な王手がなさそうに見えますが…
上図以下、☗３五銀（下図）
タダの所に捨てるのが好手で手が繋がります。
以下、☖２五玉 は☗２六金 まで。
☖３五同歩 は☗３四金（下図）から…
上図以下、☖２五玉 ☗３五金（下図）
金で追いかける早詰みがあるので…
☗３五銀 は☖同玉（下図）と取るのが正着です。
これにはシンプルに…
上図以下、☗３六歩（下図）
王手で銀を取れば詰み筋に入ります。
あとは飛車の利きを活かして詰ますだけですね。
いくつかの13手詰めに分かれるので見出しを分けて解説します。
☗３六歩 に☖４四玉 や☖４五玉 の変化
☖４四玉 や☖４五玉（下図）と広い方へ逃げる手には…
上図以下、☗３四飛成（下図）
竜の力で「５四」や「６四」への退路を断てば詰みます。
以下、☖同玉 は☗３五金（下図）まで。
☖５五玉 は☗４五金（下図）まで…
どう対応されても金打ちまでの詰み上がりです。
☗３六歩 に☖２四玉 や☖２五玉 の変化
２筋へ逃げる☖２四玉（下図）や☖２五玉 には…
「３六の歩」を拠点に…
上図以下、☗３五金（下図）
金を打てば詰みます。
これは取るしかなく…
上図以下、☖３五同歩 ☗同飛成（下図）
それを取り返せばキレイに詰みます。
☗３六歩 に☖同玉 の変化
☖３六同玉（下図）と歩を取った場合は…
上図以下、☗３四飛成（下図）
竜で下への退路を断てば詰みます。
上図以下、☖３五飛 ☗３七金打（下図）
あとは合駒に金を打つだけですね。
これらの13手詰めが読み切れていれば完璧です。
この問題のポイント
初手の☗３二飛 を活かす☗３五銀（下図）のタダ捨てが見えるかがポイントでした。
とりあえず☗３六桂（下図）までは考えても…
「銀で取られて無理」
とアッサリ諦めそうな形ですよね。
まさか銀捨てから繋がっていたとは…
過去に何度か出題した手筋なのに全く浮かびませんでしたよ。
もう少し深く読んで必死に詰みを探す気構えを持たないとダメですね。
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