今回は、ぴよ将棋 に「石田流」をやった時の分岐点
「6六の歩」を取りにくる☖5五銀(下図)
を検討したら、AIが振り飛車らしい反撃を見せてくれたので参考手順として紹介します。
上図を見て☗6七金 と受ける手しか浮かばない私のような方なら意外性があって楽しめると思いますよ。
銀を目標に動くAI推奨の手順をお楽しみください。
ぴよ将棋 のクセ? 歩を取りにくるかが1つの分岐点
まずは ぴよ将棋 ならではの分岐点について軽く振り返ります。
上図は「早石田」の最序盤に、居飛車が8筋の歩を保留してすんなり石田流に組ませてくれた所です。
ぴよ将棋 に「早石田」をやると8割方はこうなりますね。
仕掛けを匂わせる☖5四銀 に☗7七桂 と受けた上図が1つの分岐点です。
- ☖2二玉 や☖1二香 から穴熊を目指すか
- ☖5五銀 と動くか
このどちらかを選ぶことが多い気がします。
囲いを優先する☖2二玉 なら☗9七角 と上がり、仕掛けを狙いながらスムーズに石田流本組みが目指せるので特に問題はありません。
ヤッカイなのは☖5五銀(下図)と歩を狙ってくる手ですね。
銀の立ち遅れを咎める機敏な手でちょっと応手に困ります。
歩を守るだけなら☗6七金(下図)と上がればいいんですが…
美濃が薄くなるのと、金駒の連結が悪い感じが少し嫌です。
これはこれで一局とはいえ、ちょっと☖5五銀 を立ててしまった感じがしなくもありません。
「もっと良い手はないもんか…」
とAIに聞いてみたら
「歩は取らせても大丈夫」
「むしろそれが最善」
と示していたのが本題になる話です。
あえて歩を取らせて銀を目標にするのが最善
歩を狙う☖5五銀 には…
上図以下、☗7八銀(下図)
「どうぞ取ってください」
と放置して真っ直ぐ銀を上がるのがAI推奨の一手でした。
「8七」を守りながら銀を活用するのが大切なポイントです。
数手後に意味がわかるのでまずは続きをご覧ください。
上図以下、☖6六銀(下図)
もし歩を取ってきたら狙いの反撃があります。
上図以下、☗8五桂(下図)
飛車と角の射程に入った所で桂を跳ねるのがハッとする好手です。
- ☗6六角 ☖同角 ☗同飛 の銀得
- ☗7三桂成 ☖同歩 ☗7四歩 の7筋破り
の両狙いを受けるのが難しく先手ペースになっています。
ただ、後手が最善を尽くせばけっこう難しいので
- ☖5五銀
- ☖6五歩
- ☖8五同飛
などの応手を元に続きを解説します。
☗8五桂 に☖5五銀 の変化
シンプルに銀を助ける☖5五銀(下図)には…
上図以下、☗7三桂成(下図)
もう1つの狙い「7筋破り」を決行すれば先手ペースです。
この時、☖8七飛成 と成り込めないのが☗7八銀 と上がった効果です。
桂の活用を見越して「8七」を守っていたんですね。
上図以下、☖7三同桂 ☗7四歩(下図)
こうなると7筋の突破を受けるのが難しく先手有利な中盤戦です。
☗8五桂 に☖6五歩 の変化
銀を助けるなら☖6五歩(下図)の方が勝りそうです。
上図以下、☗6七歩(下図)
これにはシンプルに銀取りにいけば先手ペースになります。
以下、☖5五銀 と逃げると☗7三桂成 ですし…
歩と刺し違える☖6七同銀成 のような手には☗3三角成 ☖同桂 ☗6七金(下図)と角交換から銀を取り…
上図以下、☖8五飛 ☗6三角(下図)
桂を取られた所で☗6三角 と反撃すれば先手ペースです。
以下、☖8二飛 や☖8四飛 に☗7四歩 の攻めが厳しいですね。
こうなるとマズイので☗6七歩 には銀を動かさず☖8五飛(下図)と桂を取る方が勝ります。
ここからはAIの最善手に絞った一例です。
上図以下、☗6六歩 ☖5四桂(下図)
銀を取った所で☖5四桂 の反撃がヤッカイな一手です。
☖8七飛成 があるので「7八の銀」を動かせないのが痛いですね。
上図以下、☗6八金 ☖6六桂 ☗7四歩(下図)
受けるだけではダメなので先手も反撃にいき…
上図以下、☖7八桂成 ☗3三角成 ☖同桂 ☗7八金 ☖6六角(下図)
激しい攻め合いになります。
上図以下、☗7三歩成(下図)
ここで☖9九角成 は少し甘く、☗6三角 の飛車取りから☗6二と と捨てて先手の攻めが早いので…
上図以下、☖5七角成 ☗4八角(下図)
玉に迫る☖5七角成 が正着になります。
これには角を合わせて受け…
上図以下、☖4八同馬 ☗同金 ☖7五歩 ☗2六飛(下図)
馬を消してから2筋に飛車を回るのが一例で先手優勢です。
次に☗6三角 と飛車取りに打ち、☗2三飛成 ~ ☗4一角成 の寄せが狙い筋ですね。
「8五の飛」の処理が難しく、それを狙って指せば先手が指せる流れです。
☗8五桂 に☖同飛 の変化
銀を助けてもダメなら☖8五同飛(下図)と単に桂を取るのが最後の手段ですね。
これには狙い通り…
上図以下、☗6六角 ☖同角 ☗同飛(下図)
銀を取りながら角交換をしておけば先手有利(800点)です。
ここからは色々あるので一例ですが…
上図以下、☖5五角 ☗6三角(下図)
☗6四飛 を受ける☖5五角 が自然でしょうか…
これには☗6三角 と飛車取りに打ち返すのが強い手ですね。
飛車の取り合いは後手の分が悪いので…
上図以下、☖7五飛 ☗8六飛 ☖7八飛成 ☗8一飛成(下図)
☖7五飛 とかわしますが、☗8六飛 から飛車を成り合えば先手ペースの終盤戦です。
- 金取りの先手になっている
- 次に☗4五角成 の角・竜の両取りがある
- 場合によっては☗4一角成 と金を取れる
などの好条件が揃った先手が勝ちやすい流れですね。
以下、☖5一金右 や☖5二銀 と受けると☗4五角成 がありますし…
先手を取って☖7二銀(下図)と打っても…
上図以下、☗7二同角成 ☖同金 ☗同竜(下図)
王手で2枚替えができるので受けになりません。
上図以下、☖4二桂 ☗5九金打(下図)
ガッチリ☗5九金打 と補強し、☖9四角 の筋を受けておけば先手勝勢です。
最善を尽くすと☖5五銀 をキレイに受けられる?
局面を☗7八銀 に戻します。
ここで☖6六銀 と歩を取るのは☗8五桂 の反撃があって後手が危なくなるので…
正着は☖7二金(下図)と備える手になります。
これなら☗6七銀(下図)と上がる手が間に合い…
キレイな形で6筋を支えることができます。
以下、☖6三金 に☗9七角(下図)と上がり…
スムーズに本組みが完成すれば先手に不満はありません。
☖5五銀(下図)は銀の立ち遅れを咎めた手に見えて…
実は成立しない疑問手だったのかもしれません。
☗7八銀 から☗6七銀 が間に合うとなれば駒組みの可能性が広がりそうです。
ここに行き着くまでには☖6六銀 に☗8五桂 から攻め合いになる変化を突き詰める必要がありますが…
単純に☗6七金(下図)と受ける手がイマイチに感じるなら…
妥協せず☗7八銀(下図)と頑張る価値がありますね。
☖5五銀 にはよく遭遇するので、実戦を通して色々試してみようと思います。
最後に
ぴよ将棋 に「石田流」をやると高確率で指してくる☖5五銀(下図)には…
歩を受けない☗7八銀(下図)が有力です。
もし妥協してくれたら☗6七銀 とキレイな形で6筋を受けられますし…
突っ張って☖6六銀 と歩を取ってきたら☗8五桂(下図)の反撃がありますから。
もし☗6七金 と妥協していたなら本美濃の形を維持できる☗7八銀 をお試しください。






























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