後手玉に寄り筋が生じた局面です。
「4四」にいた角で金取りを掛けてきましたが、これは自陣にスキを作る悪手でした。
ここで「あの寄せの形」が見えれば勝ち筋に入ります。
基本の3手必至を狙いながら寄せにいく手順を考えてみてください。
解答・解説は数行下にあります。
解答・解説
狙い筋は☗4一竜(下図)と切り…
上図以下、☖4一同玉 ☗2二金(下図)
下段に落として包囲する挟撃の寄せです。
次に☗3二金 と☗5二金 の1手詰めを狙っていますが、これがどうやっても受からず必至になります。
過去に同じ筋を出題したくらい定番の3手必至ですね。
寄せ問題としてはこの3手が見えれば正解です。
実戦もこう進み、☗2二金 で後手の投了となりましたが…
AIで検討すると☗4一竜 に☖3三玉(下図)と最後まで頑張る手順が示されました。
これを寄せ切らないと勝ちではないので続きを補足します。
上図以下、☗6六角(下図)
AIが示す最善手は広い方への退路を断つ角引きでした。
上図以下、☖4四角 ☗3二金(下図)
「4四」を塞いでから金を打てば狭い方へ送れるので寄せやすいですね。
上図以下、☖2四玉 ☗3六桂(下図)
王手角取りで後手の攻め手を奪えば勝ちです。
以下、☖1三玉 は☗4四角 ☖同歩 ☗2二角(下図)の詰みを見た寄せがあるので…
(以下、☖1二玉 ☗2一竜 まで)
☗3六桂 には☖3五玉(下図)と逃げますが…
上図以下、☗4四桂(下図)
シンプルに角を取れば寄り形になります。
上図以下、☖4四同歩 ☗5七角(下図)
後手は桂を取るくらいですね。
それには☗3六金 ☖2四玉 ☗4二竜 とゆっくり寄せでも勝ちですが、角引きからの詰みがあるのでそちらを紹介します。
以下、玉を逃げると頭金までの詰みなので…
上図以下、☖4六桂(下図)
桂か銀を合駒するしかありません。
上図以下、☗4六同角(下図)
それを取れば詰みます。
以下、☖2五玉 なら☗3六金 までの詰み。
☖4六同玉 なら☗4七銀(下図)と上がるのが好手で…
以下、☖同玉 なら☗5七金打 まで。
☖4五玉 なら☗4六金 まで。
☖3五玉 なら☗4六角(下図)から…
どこへ逃げても☗3六金(下図)までの詰みです。
☗4六同角 には☖4五玉(下図)と逃げる手もありますが…
上図以下、☗3六角(下図)
この角打ちから詰むので大丈夫です。
以下、☖4六玉 なら☗4七銀 ☖3五玉 ☗2五金 まで。
☖5六玉 なら☗5七金 ☖6五玉 ☗6六金打(下図)まで…
手厚く押す形で詰み上がります。
この問題のポイント
後手の悪手を見逃さず…
上図以下、☗4一竜 ☖同玉 ☗2二金(下図)
定番の挟撃に踏み込めるかがポイントでした。
実戦だと竜を取らずに☖3三玉(下図)と逃げる粘りもあるので…
「竜切りで勝ち」と読みを打ち切らず、逃げた時のことも考えておくのが大切ですね。



















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