【11手詰め】竜が入るスペースを空ける

 先手玉に11手詰めが生じた局面です。

「１八の飛」が受けに利いてるので少し手間が掛かります。

• ☗６六玉 と逃げられる前に駒を補充する
• 「３九の竜」を詰みに参加させる

の２つを達成する「角」と「馬」の使い方がポイントです。

解答・解説は数行下にあります。

解答・解説

まずは☖９九角（下図）と打ち、☗６六玉 を防ぎながら攻め駒を足します。

以下、☗８八桂、☗８八銀 の合駒か、☗８八金 の移動合いが考えられますが…

どれも同じ筋で詰むので☗８八桂（下図）を例に続きを解説します。

上図以下、☖８八同馬（下図）

馬から切り、「７九」を空けるのが先を見据えた好手です。

以下、☗６八玉 は☖７八馬　☗同玉　☖７七金（下図）までの早詰みなので…

☖８八同馬 は☗同金（下図）と取るしかありません。

ここで馬を切った利点を活かし…

上図以下、☖７九竜（下図）

竜を入れば詰み形ですね。

以下、「７八」に合駒すると☖８八角成 までの早詰みなので逃げるしかありませんが…

上図以下、☗６六玉　☖８八角成（下図）

金を補充すれば詰みます。

上図以下、☗８八同飛　☖５五金（下図）

あとは金打ちから…

上図以下、☗５五同歩　☖同銀（下図）

銀で取り返すだけの優しい詰みです。

この問題のポイント

唯一の詰み筋になる☖７九竜（下図）を達成するために…

王手を繋ぎながら馬をどかす☖９九角 ～ ☖８八同馬（下図）に気付けるかがポイントでした。

個人的には馬から切るのがちょっと見えにくかったです。

本来ならもっと前から読み切ってないといけない筋なだけに、甘い読みで踏み込んだダメっぷりが露呈した感じですね。

詰んだからよかったものの、ギリ詰まなかったら大事件でした。

読み切りの寄せができない内は危うい終盤が続きそうです…