【終盤の凌ぎ10】直感で気付きたかった正着

2024/10/16

終盤の凌ぎ

t f B! P L

 正しく指せれば後手が勝てる終盤戦です。


☗7五桂 から詰ましにきた局面ですが、ギリ詰まないので正着が見えれば勝てます。

5ヵ所ある逃げ場所の中で1つだけが正解です。

どこへ逃げれば詰まないでしょうか。

正確な応手で凌いでください。

解答・解説は数行下にあります。




解答・解説

正解は☖5四玉(下図)でした。


広い方へ逃げる普通の手ですね。

実戦はこの手を指せずトン死したんだから救いようがない…

以下、☗5五銀 や☗5五金 と上から押さえると☖4三玉(下図)に続く手がなく…


簡単に逃れられるので…

☖5四玉 には☗3二角成(下図)と迫るのが最後の頑張りです。


「4三」に合駒すると☗5五金 までの詰み。

☖6四玉 は☗6五金 まで詰みなので、☖4四玉(下図)と逃げるしかありません。


以下、☗5五銀 なら☖3四玉 で詰まないので…

上図以下、☗3三銀(下図)


下から打つ方が紛れがあります。

もし☖3四玉 と逃げると☗4三馬(下図)の好手があり…


以下、☖同玉 なら☗4四金 までの詰み。

☖3五玉 なら☗3六金(下図)までの詰みになり…


トン死してしまいます。

なので☗3三銀 には☖3五玉(下図)と逃げるのが正着で…


上図以下、☗3六金 ☖3四玉(下図)


金を使わせてから「3四」へ逃げれば続く手がなく逃れています。

ここまで読んで☖5四玉 を選んでいれば完璧です。

不正解のトン死の解説

☖5四玉 以外の

  • ☖6四玉
  • ☖7四玉
  • ☖7二玉
  • ☖6二玉

はどれも詰んでしまうのでハズレです。

それぞれの詰み手順を解説します。

☖6四玉 への詰み手順

まずは実戦で指した☖6四玉(下図)から。


角の王手を避けたつもりでしたが…

上図以下、☗5五銀 ☖7四玉 ☗5二角成(下図)


銀打ちで7筋に追われて王手が繋がってしまいました。

以下、☖6五玉 は☗6六金 までの詰み。

☖8四玉 は☗8三金(下図)まで…


桂と馬がよく利いた形で詰みます。

☖7四玉 への詰み手順

☖7四玉(下図)と逃げた場合は…


上図以下、☗5二角成(下図)


自然に角の王手が繋がり、先ほどより早く詰みます。

以下、☖8四玉 なら☗8三金 まで。

☖6四玉 や☖6五玉 なら☗5五金(下図)まで…


いずれも金打ちまでの詰み上がりです。

☖7二玉 への詰み手順

☖7二玉(下図)と下へ逃げた場合は…


上図以下、☗6三銀(下図)


この銀打ちから詰みます。

以下、☖6一玉 や☖7一玉 なら頭金までの詰みなので、逃げるなら「8二」ですが…

上図以下、☖8二玉 ☗8三金(下図)


金で押さえれば逃げられません。

以下、☖7一玉 に☗7二銀成 までの詰みですね。

☖6二玉 への詰み手順

☖6二玉(下図)と逃げた場合は…


上図以下、☗6三銀(下図)


先ほどと同じ銀打ちから詰みます。

以下、☖6一玉 や☖7一玉 なら頭金まで。

☖5一玉 なら☗5二角成(下図)まで…


角が連携する詰み上がりです。

今回の反省点

勝てた将棋を甘い読みで負けにしたのがダメでした。

そんなに難しい詰み筋じゃなかっただけに

「☖5四玉 以外は詰む」

とすぐ気付けなかったのが大きな反省点ですね。

直感的に☖5四玉 を選べないようじゃ勝てるわけないわなぁ…

このくらいは読まなくても察するくらいにならねば。

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