今回は、ぴよ将棋の級位に苦戦してる方向けに
Lv13 ひよか（５級）
との一局から
優勢を決める次の一手
を作ってみました。
- 中盤の決め手
- 寄せの好手
などを元に、５級に勝つ流れを掴んでもらえたらと思います。
第１問 決断の一手
先手の私が「ノーマル三間飛車」、後手のひよか（５級）が「居飛車」で駒組みを進めている所です。
少し前に書いた５級攻略の記事と似た感じに進んでいます。
違いは後手の右銀が「６二」にいて７筋の受けに利いてる所ですね。
☗４六角 と飛車取りに覗いたら疑問の受けをしたので優勢になるチャンスが生じました。
上図以下、☖６四歩 ☗同角 ☖７三銀（下図）
角取りの先手で受けられた所ですが、ここで思い切った手が見えれば優勢になれます。
美濃囲いの堅さを活かす振り飛車らしい一手を考えてみてください。
解答・解説は数行下にあります。
第１問の解答・解説
正解は☗７三同角成（下図）と銀を取る手でした。
これが攻めを継続する好手で先手ペースになります。
角を切るのが少し怖いかもしれませんが、自玉が堅いので多少駒損しても攻めが続けば問題ありません。
上図以下、☖７三同桂 ☗７四歩（下図）
桂取りに歩を突くのが単純ながら厳しい継続手です。
以下、実戦は☖３三角 と７筋を放置したので☗７三歩成（下図）が決まって大差になりました。
これは５級ならではの緩みですね。
級位のひよこは受けを疎かにすることがけっこうあるので、少し強引に攻めると一気に勝勢になることが多々あります。
ちなみに、☗７四歩 への正着は☖８六歩（下図）と攻め合う手です。
上図以下、☗７三歩成 ☖８七歩成（下図）
飛車の取り合いが後手の狙いですね。
ここで☗８二と ☖７八と と取り合ってもいいんですが、それは後手の狙い通りな上に「と金」がそっぽにいくのが少し不満なので…
上図以下、☗７四飛（下図）
飛車を逃げる方が勝ります。
冷静に見ると後手の飛車は
- 取られるから逃げるしかない
- ８七の「と金」が邪魔で成り込めない
など、活用が難しい負担な駒になっているので盤上に残しておく方が得です。
上図以下、☖８五飛 ☗６三と（下図）
飛車を逃げた所で☗６三と と敵陣に近づければ駒の効率が勝る先手が良いですね。
上図以下、☖７八と ☗５三桂（下図）
☖７八と と飛車の成り込みを狙う手には☗５三桂 と攻め合うのが厳しいです。
以下、☖５一金 と逃げれば☗７一飛成 で好調ですし…
☖８九飛成 と攻め合っても☗６一桂成 ～ ☗７二飛成（下図）と自然に進めれば…
玉が戦場に近い後手が不利になります。
次に☗５三銀 と打てれば寄り形ですね。
第２問 攻め駒を足しながら退路も封鎖する
本譜の進行に戻ります。
上図は寄せの好手が生じた局面です。
☗５三と と迫ったら☖２二玉 と戦場から離れて粘ろうとしてきました。
大差なので単に金を取る☗４二と でも勝ちですが、それを含みにしながら攻め駒を足す方が確実に寄せ切れます。
先手を取って攻め駒を足し、さらに退路も封鎖する好手を考えてみてください。
解答・解説は数行下にあります。
第２問の解答・解説
正解は☗２五桂（下図）と角取りに打つ手でした。
これが先手で攻め駒を足し、寄せを確実にする好手です。
角取りだけじゃなく「１三」からの退路も封鎖した厳しい一手になっています。
以下、放置すれば☗３三桂成 と角を取って守りが薄くなりますし…
☖４四角 と逃げると☗４二と（下図）で一気に寄り形なので…
逃げるなら☖２四角（下図）と上がるしかありません。
こうなると桂を追加できた分、明らかに得をしていますね。
一気に玉が狭くなって寄せやすい形になりました。
第３問 角の利きを断つ金打ち
☖２四角 以下、☗４二と ☖同銀（下図）と進んだ局面です。
☗４二竜 といきたい所ですが、それは角の利きがあるので無理です。
しかし、ここで「２五の桂」を活かした好手が見えれば☗４二竜 を含みにしながら迫ることができます。
寄せの継続手を考えてみてください。
角の利きを断つのがポイントです。
解答・解説は数行下にあります。
第３問の解答・解説
正解は☗３三金（下図）と焦点に打つ手でした。
これが角の利きを断つ好手で一気に迫ることができます。
以下、玉を逃げれば金打ちまでの詰み。
☖３三同桂 なら☗４二竜（下図）から…
上図以下、☖３二金 ☗３一銀 ☖１一玉 ☗２二金（下図）
一間竜の基本形からそのまま詰みます。
以下、☖同金 ☗同銀成 までですね。
なので☗３三金 は☖同角（下図）と取るのが最善ですが…
上図以下、☗３三同桂成 ☖同玉 ☗１一角（下図）
角を取って☗１一角 と打てば寄り筋です。
- ☖３二玉
- ☖２四玉
- ☖２二桂
などの応手が考えられるのでザっと解説します。
☗１一角 に☖２四玉 の変化
☖２四玉（下図）と逃げた場合は…
上図以下、☗４二竜（下図）
浮いた銀を取れば寄り形です。
次の☗３三銀 が厳しいですね。
それを受けられても☗１二竜 と香を取りながらゆっくり迫ったり…
☗２五銀 ☖同玉 ☗２六歩（下図）と自陣の駒を活用して詰ます手もあるので大丈夫です。
以下、☖３五玉 なら☗３六金 ☖２四玉 ☗２五金 ☖１三玉 ☗２二竜 までの詰み。
☖２六同玉 なら☗２七銀（下図）と銀を活用するのが好手で…
以下、☖３五玉 や☖２五玉 なら☗３六銀 からの詰み…
☖１五玉 なら☗１二竜 から詰みます。
詳しい詰み手順は下記リンクの記事を参照してください。
ちなみに、☗４二竜 と銀を取った所で☖３六桂（下図）の王手から竜を取りにくる手には…
上図以下、☗３六同歩 ☖６四角 ☗３七桂打（下図）
☖６四角 の王手にガッチリ☗３七桂打 と受け、☗２五金 からの詰めろで返せば大丈夫です。
☖４二角 と竜を取ることができず先手の勝ちです。
☗１一角 に☖３二玉 の変化
「４二の銀」を取られるとダメなら☖３二玉（下図）と逃げる手が考えられます。
上図以下、☗２二角成（下図）
これには馬を捨てて狭い方へ誘えば手が続きます。
以下、☖４一玉 は☗５二金 までの詰みなので取るしかなく…
上図以下、☖２二同玉 ☗４二竜（下図）
銀を取れば玉の堅さが大差になるのでゆっくり迫って先手の勝ちです。
以下、☖１三玉 なら☗２五金 と縛ったり…
☗２二銀 ☖２四玉 ☗３二竜 から「桂」「香」を拾いにいけばいいですし…
上図以下、☖３二桂 ☗３一銀（下図）
３二に合駒してきたら定番の銀打ちから…
上図以下、☖１三玉 ☗３二竜（下図）
合駒した駒を取っておけば寄り形です。
☗１一角 に☖２二桂 の変化
逃げるとダメなら☖２二桂（下図）と合駒する手が考えられますが…
上図以下、☗２二同角成（下図）
素直に取れば寄り形です。
以下、☖２四玉 なら☗４二竜 と銀を取ればいいですし…
☖２二同玉 なら☗４二竜 から先ほどの☖３二玉 と逃げた変化と同じように進めれば持ち駒が１枚多い分だけ先手が良いです。
最後に
ぴよ将棋 の５級に勝つには分かりやすいミスをしっかりトガめるのが大切です。
序盤 ～ 中盤 のミスを突ければ大差になって終盤は比較的楽になりますしね。
第１問の☖７三銀（下図）みたいな手に踏み込めるようになれば５級越えは目の前です。
ちなみに、上図でAIが示す最善手は☗４六角（下図）と引く手で…
上図以下、☖８四飛 ☗７四歩（下図）
角を残して攻める手を推奨していました。
上図以下、☖７四同銀 ☗９一角成 ☖６五歩（下図）
この進行が一例で、こういった展開を考えた人もいるかもしれませんが…
対５級でのオススメは分かりやすい展開になる☗７三同角成（下図）です。
受けが甘いのが弱点なので、攻め込める時は一気にいく方が勝ちやすいですから。
どっちも良さそうなら「決めにいく手」を選んでみてください。
気持ちいい勝ち方ができると思いますよ。
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