【次の一手６】疑問の金上がりを咎める

 劣勢の後手に少し形勢を取り戻すプチチャンスがきた局面です。

☖１三角 と上がった手に☗５七金 と受けたのが疑問でした。

先手陣の不備を突く一手を考えてみてください。

そこまでの好手ではないので、ちょっと得する手が見えたらそれが正解です。

解答・解説は数行下にあります。

解答・解説

正解は☖５五銀（下図）と歩を取る手でした。

これが☗５七金 を咎めるプチ好手で少しだけ形勢が後手に戻ります。

もし☗同銀 と取ると☖５七角成（下図）の王手角取りがあるのが痛いですね。

これを食らったら終わりなので先手は角を逃げるしかありません。

☗６七角 と引くのが正着の所、実戦は☗４五角（下図）と出たので後手に逆転のチャンスがきました。

実戦では逃しましたが、ここで「５七の金」を目標にした好手順があります。

先手の悪形を咎め、銀得する手順を考えてみてください。

解答・解説は数行下にあります。

２問目の解答・解説

正解は☖４四歩（下図）と突く手でした。

単に角を逃がしてしまうだけに見えましたが…

上図以下、☗６七角　☖４五歩（下図）

続けて歩を突くのが気付かなかった好手です。

以下、☗同銀 や☗５五銀 には☖５七角成 があるので角で取り返すのが最善になります。

上図以下、☗４五同角　☖４四銀（下図）

４筋に歩を打てる形にしてから銀を引くのが上手い手順でした。

上図以下、☗６七角　☖４五歩（下図）

先手は角を逃げるくらいですが、そこで取るに取れない歩を打てば完了です。

この☖４五歩 で銀得が確定し、形勢は後手有利（-700点）になりました。

的確に☗５七金 を咎めた見事な手順でしたね。

今回の反省点

実戦は☖５五銀 には気付いたものの、☗４五角 の所で単に☖４四銀（下図）と引いたのでチャンスを逃しました。

☖４四歩（下図）から４筋の歩を切る手順は全く見えませんでしたよ…

こういう手を知るとAIで検討してよかったと思えますね。